イタリア語のライティングでは、主に小文字を使って文章を書きます。
そう、英語と同じ感覚です。
必ず大文字を使うケースがあるものの、ポイントさえ押さえてしまえばとてもカンタン!
この記事では、大文字と小文字をきちんと使いわけられるよう、イタリア語の大文字の法則をまとめます。
さあ、行ってみましょう。
文頭
文の始まりは、大文字です。
具体的に「文頭」とは、
- テキストの始まり
- ピリオドのあと
- クエスチョンマークのあと
- コーテーションマークのあと
- 直接話法の始まり
のこと。
いずれも、最初の文字が大文字になります。
Esempi
Pronto? Chi parla? もしもし?どなたですか?
Il ragazzo ha detto : “Mi chiamo Giovanni”. 「僕はジョヴァンニ」と、少年は言いました。
最初の例では、1文目の「 P 」と、2文目の「 C 」がそれぞれ文頭のアルファベットとして大文字になっています。
2つ目の例は、一番最初のアルファベット「 I 」のほか、直接話法の文頭にある「 M 」も大文字になっています。
固有名詞
人の名前(姓名)、土地の名前などを表す固有名詞は、一番初めのアルファベットが大文字になります。
Esempi
Dante Alighieri ダンテ・アリギエーリ(詩人)
il Giappone 日本
1つ目は、人名。姓も名も最初のアルファベットが大文字で「 D 」と「 A 」になっています。
2つ目は国の名前。前につく冠詞「 il 」は、小文字のままになります。
人の名前に、肩書などを付ける場合は、名前の最初の文字だけ大文字にします。
Esempi
il dottor Rossi ロッシ先生
la sig.ra Bianca ビアンカ夫人
通りや広場などの名前は、名前の部分の最初の文字を大文字にします。
Esempi
via dei Rossi ロッシ通り
piazza del Campo カンポ広場
また、「~通り」や「~広場」にあたる部分の最初の文字も大文字にすることもできます。
Esempi
Via dei Rossi ロッシ通り
Piazza del Campo カンポ広場
祝祭
お祭りの名前は、最初の文字が大文字になります。
Esempi
Natale クリスマス
Pasqua イースター(復活祭)
Befana エピファニー(公現祭)
[st-kaiwa77]Buon Natale! (メリークリスマス!)[/st-kaiwa77]
世紀、年代など
世紀や歴史的な年代区分は、最初のアルファベットを大文字にします。冠詞は小文字のままになります。
Esempi
il Cinquecento 16世紀
il Medioevo 中世
年代の場合、数字の最初の文字を大文字にします。
Esempio
gli anni Ottanta 1980年代
~の住人
ある国や町にすんでいる人や特定の民族のことを指す場合、最初のアルファベットを大文字にします。
Esempi
i Giapponesi 日本人
i Fiorentini フィレンツェの人
gli Italiani イタリア人
i Celti ケルト人
注意したいのは、以下のように「~の国の」「~の町の」と形容詞になる場合。
英語では大文字になりますが、イタリア語の場合は小文字です。
惑星や星
夜空に浮かぶ星や惑星の名前は、大文字から始まります。
Esempi
Mercurio 水星
Giove 木星
Venere 金星
気を付けたいのは、地球と太陽。天文学的な意味合いで使う場合は大文字で始めますが、「大地」とか「おひさま」といった意味で使う場合は小文字のままになります。
Esempi
La Terra gira intorno al Sole. 地球は太陽の周りをまわる。
Oggi non c’è sole. 今日はおひさまがでていない。
省略記号
略記号は、大文字で表記します。
頭文字を大文字にしてつなげたものや、
Esempi
FIAT フィアット( Fabbrica Italiana Automobili Torino )
ONU 国連( Organizzazione delle Nazioni Unite )
単語の一部をつなげたものがあります。
Esempio
ENIT イタリア政府観光局( Ente Nazionale Italiano per il Turismo )
本や芸術作品
タイトルの最初のアルファベットを大文字にします。
Esempi
I promessi sposi 『いいなずけ』
Il flauto magico 『魔笛』
または、英語のように、それぞれの単語の頭文字を大文字にすることもあります。
Esempi
I Promessi Sposi 『いいなずけ』
Il Flauto Magico 『魔笛』
まとめ
以上、イタリア語で大文字を使うルール8つでした。
大文字と小文字の違いはわずかですが、これを書き分けられるとライティングの印象がぐっと上がります。
難しいコンセプトではないので、するっと覚えて、筆記力をグレードアップしてみてくださいね。